「いのちの森づくり」では、ドングリや木の実から育てた苗木を各所に植樹しています。宮脇メソッド(混植・密植方式)に基づき、2~3年生の樹高30~60cmの苗木を植えますが、植樹後2~3年間は、雑草や蔓性植物から苗木を守るための「育樹」(除草)が必要となります。
夏季は、作業を休みましたが、9月に入り育樹を再開。もう少し涼しくなれば良いのですが、厳しい残暑の中、皆で力を合わせて取り組んでいます。自然の森・学校・企業・公園に係る最近の4事例をご紹介します。
◆自然の森/湘南国際村めぐりの森
「高尾小仏育樹祭2024秋」(2024年9月7日)に続いて、「自然の森」を再生している重要な拠点である湘南国際村めぐりの森における育樹を再開しました。
宮脇昭先生のご指導を継承して、これまでに8万本近く植樹!春と秋には、植樹祭も開催し多くの皆様に参加頂いています。福祉施設の森づくりチーム「どんぐりブラザーズ」は、三機工業(株)様はじめ皆様からの進和学園「いのちの森づくり友の会」基金へのご寄付を活用させて頂き、植樹に加え育樹活動にも励んでいます。
原則、毎週、金曜日の午前中に作業しますが、9月20日(金)、湘南の凪(mai!えるしい)及び研進スタッフで作業を再開。同地での植樹をリードしている一般社団法人Silva代表の川下都志子さんも合流して交流を深めながら楽しく作業を行いました。
【関連記事】一般社団法人Silva「植樹地の施工を推進!どんぐりブラザーズとも合流!」
◆学校緑地帯/東海大学
2019年11月1日、東海大学(湘南キャンパス)の「建学祭」(大学祭)において、「東海大学いのちの森づくりプロジェクト」と銘打ち、学生の皆さんと進和学園メンバーが協力して、学園で栽培した自然種の苗木605本をキャンパスの一画に植樹しました。あれから5年が経過し、今では写真のように大学構内を彩る素晴らしい緑地帯に生長しています。
2024年9月19日の育樹では、雑草の除去と横枝の剪定を行いました。大学事務局(総務)スタッフの方も立ち会って下さり、今後の植栽の管理や連携取り組みに関して相談させて頂きました。コロナ禍もあって途絶えている学生の皆様とのコラボによる植樹活動を是非、復活させたいと願っています。
【参考】東海大学いのちの森づくりプロジェクト(2019.11.5)
◆企業緑化/トヤマ平成の森
(株)トヤマ様(放射光関連機器メーカー)は、神奈川県山北町の本社・工場周囲に、自然の森を再生すべく宮脇昭先生のご指導による「トヤマ平成の森」を育まれています。進和学園の「いのちの森づくり」と連携して、障害のある方達が育てた苗木を多数ご利用頂くと共に、植樹地の保全のための「育樹(除草)」の他、敷地内の道路の清掃や花壇の手入れ等の仕事を、福祉施設に継続的にご発注頂いています。「施設外就労」という形態で、障害者の就労支援に大きく貢献頂いており、心より感謝申し上げます。
2024年9月20日、(社福)小田原支援センターの皆さんと研進スタッフは、同社から依頼された植樹地に繁茂した葛(くず)の除去作業を行いました。2万本以上植えた木々は、樹高も伸びて素晴らしい企業緑化のお手本となっていますが、蔓性植物、特に、葛の成長は著しく悪影響を被る懸念もあります。頑固に絡みついた葛の蔓を粘り強くカットし取り除きます。作業は大変ですが、トヤマさんの食堂で素晴らしい眺望を望みながらのランチタイムを楽しみに、一同、暑さに負けずに頑張りました!
◆公園植栽/平塚市総合公園
平塚信用金庫(ひらしん)様の創立90周年を記念して2023年3月24日に、平塚市総合公園の一画に自然種の広葉樹25種類90本を植えました。シンボルツリーのアカガシは大きく伸ばし、周囲を取り囲む樹種は、公園の性格を踏まえて腰高で剪定して保全して行く計画です。
1年半が経過しますが、1本も枯れずに活着し、順調に生長。中には、シンボルツリーのアカガシよりも高く伸びている樹種もあります。植栽全体を綺麗に剪定して整え、周りの雑草も刈り取りました。中央のアカガシが空へ向かって伸び、その他の苗木も混垣植栽として個性を発揮、人々の目を楽しませてくれます。
【参考】平塚市総合公園/平塚信用金庫様創立90周年記念植樹式(2023.3.24)