
東京都北区障害者就労支援フェア
2024年11月22日(金)、「北区障害者就労支援フェア」が、「北とぴあ」14階カナリアホール(東京都北区王子)において開催されました。障害のある方々の一般就労、雇用の促進を図るために、北区福祉部障害福祉課が主催するイベントで、講演会と合わせハローワークや地域の就労支援センターによる就職相談会も実施されます。冒頭の講演会において、誠に光栄なことに、研進の出縄貴史が講師を務めさせて頂きました。
本来、企業への就労、雇用促進を目指していますが、今回、福祉的就労分野も含めて多様な働き方を学びたいとのご希望から、講師のご依頼を頂いたものです。研進が仲介する進和学園におけるホンダ車部品事業をはじめ、作業種の多角化の取り組みを紹介させて頂きました。但し、私共の取り組みも試行錯誤の連続で、決して完成した成功事例と胸を張れるものではありません。私達を取り巻く環境は激しく変化しており、安住は禁物です。常にプラス思考で挑戦し続けて行かねばなりません。
プレゼンテーションでは、直近の作業会計決算における売上高や支給工賃といった具体的な数字もご披露して、観念的ではなく、なるべく実践的な内容とするよう努めました。今後、どのような分野に活路を見出して行けば良いか?また、福祉的就労現場からの問題意識や現行制度に係る提言(特に、「みなし雇用制度」の導入)も含めて、私見を述べさせて頂きました。少しでもご参考として頂ければ幸いです。
変化を好まぬ保守的な福祉業界も、競争原理を導入することに伴い淘汰される時代を迎えています。予てより指摘されている「福祉」と「雇用(労働)」の連携を加速し、直接雇用は勿論ですが、福祉的就労の拡充を通じて多様な就労機会を創出する必要があります。障害者法定雇用率(現行2.5%)は、2026年度には2.7%に引き上げられますが、雇用率ありきの数字合わせによる雇用のミスマッチを助長することがあってはなりません。「雇用」の質が問われます。
障害のある方々が、能力を最大限発揮して「ディーセント・ワーク(Decent Work:働き甲斐のある人間らしい仕事)」を実現すること、「ウェルビーイング(Well-being)」を追求することが求められています。
資料:① 「北区障害者就労支援フェア・案内チラシ(PDF)」
② 「進和学園・ホンダ車部品事業と多角化への取り組み」(2024.11.22)