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どんぐりブラザーズ


「どんぐりブラザーズ」の活躍

 「いのちの森づくり」の主役は、福祉施設による森づくりチーム「どんぐりブラザーズ」です。
 私達から他の福祉施設に、苗木の栽培を委託し作業メンバーの工賃に還元する「苗木の栽培委託スキーム」を導入しています。研進スタッフが、知識やノウハウを提供し、栽培上の技術指導をさせて頂きます。
 また、植樹後2~3年間は、雑草の生長により日照が遮られたり、つる性植物の被圧により苗木の生長が阻害されるため、定期的な育樹(除草)作業が必要となります。自然淘汰に任せられる樹高1.5~2m以上に達するまでの間、育樹作業を有償で「どんぐりブラザーズ」の皆さんにお願いし一緒に作業に励んでいます。
 公園、学校、道路側道、工場・事務所・倉庫等の植樹地においては、人との共生の観点から、自然の森とは異なるメンテナンスが求められます。定期的に除草や剪定・枝打ち・間伐等の作業を「どんぐりブラザーズ」の就労機会として仲介しています。

育苗(苗木の栽培)の委託

 進和学園に加えて、これまで、次の福祉施設「どんぐりブラザーズ」の皆さんに苗木の栽培を委託しています。

①社会福祉法人湘南の凪・えいむ(生活介護:逗子市)

湘南の凪えいむ 苗木栽培開始
(2012.6.14)

研進スタッフによる苗木の栽培指導(2012.5.4)

記念すべき苗木の初出荷(2013.54)

 「どんぐりブラザーズ」に最初に加入頂いた福祉施設で、2012年4月より、施設の屋上スペースを活用して、タブノキ、シラカシ、アラカシ、スダジイ等の苗木を栽培頂いています。重度自閉症の障害のある方々が、職員と共に力を合わせて苗木の栽培に取り組んでいます。
2013年5月4日、湘南国際村めぐりの森植樹祭を控え、湘南の凪の皆さんが育てたタブノキの苗80本がめでたく出荷されました。その後も湘南国際村めぐりの森を中心に、苗木の提供についてサポート頂いています。
 近年、夏の猛暑が大変ですが、屋上にある育苗場には、遮光幕を設置し対策を講じています。湘南の凪の皆さんとは、B型事業所の「mai!えるしい」のメンバーも参加して、湘南国際村めぐりの森及び逗子第一運動公園の育樹・保全(除草・剪定・補植)作業でも協働体制をとっており、親しく交流を図っています。心強い「森づくり」の仲間です。
②社会福祉法人あすなろの会・みとおし(就労継続支援B型:山梨県都留市)

あすなろの会みとおし ポット苗づくり(2015.7.4)

進和学園「どんぐりハウス」へ来訪(2019.7.29)

ミズナラの苗木720本出荷準備(2020.5.29)

 2015年7月より、同施設の敷地内にて、ポット苗栽培が開始されました。神奈川県以外の福祉施設では、初めての連携となります。標高600m以上で冬季は雪も降ることがあり、落葉樹を中心に選定することとしました。
 2016年春より、独自に東北産の落葉樹ミズナラのポット苗栽培にも挑戦、宮城県での植樹も実現しました。ガマズミ等の樹種は、高尾小仏や湘南国際村での植樹にも利用されています。
③社会福法人みなと舎ライフゆう(医療型入所施設)

 社会福祉法人みなと舎ライフゆう様(横須賀市)より、苗木の栽培を行いたいとのご希望を受け相談の結果、2024年4月より、苗木の栽培委託を開始。同施設は、医療型障害児者入所施設・療養介護事業を担われ、重度障害のある方、車椅子ご利用の方も多いのですが、苗木の栽培が皆様の楽しみとなり、少しでもプラスになれば幸甚です。
 湘南国際村めぐりの森にも至近距離にあり、同地の主木であるタブノキ、スダジイ等の樹種を、先ずは200本程度栽培して頂くこととしました。
④NPO法人パソボラサークル (就労継続支援B型:小田原市)

パソボラサークル農業ステーション
育苗場  2013年10月21日

パソボラサークルの皆さんと 
2016年4月1日

 2013年2月より2023年6月まで、10年以上に渡り、同施設の農業ステーションにおけるポット苗の栽培委託を継続実施頂きました。
 広い敷地と豊富な湧水を活用して、8,000~10,000本の苗木を安定して栽培。露地栽培でしたが、直射日光と風対策のための遮光幕もうまく活用して高品質の苗木を生産頂きました。
 残念ながら、土地を提供下さっていた地主さんのご都合により、撤収を余儀なくされ、現在、苗木の栽培は中断されています。
 施設から比較的近距離の開成南小学校や松田町自然館の植樹には、パソボラサークルの皆さんが育てた苗木が多数利用されました。それ以外の植樹地においても、進和学園の手が及ばない部分をしっかりとサポートして、大きく貢献頂きました。頼もしく心強い仲間ですので、苗木の栽培が再開されることを期待しています。  

④社会福祉法人横須賀黎明会横須賀ヘーメット(横須賀市)
 2014年10月から2022年9月の8年間に渡り、同施設の園芸ハウスにおいて、タブノキやアカガシのポット苗栽培を請負って頂きました。
 2020年からの新型コロナウイルス感染の影響を受け、施設の運営上、苗木の栽培は難しい状況となりました。   
 一方、湘南国際村めぐりの森での育樹(除草)作業には継続して参加頂いており、頼り甲斐のある連携メンバーとして活躍頂いています。

横須賀ヘーメット 栽培ハウス 
2016年7月29日

⑤社会福祉法人県央福祉会・パステルファームワーキングセンター(生活介護:相模原市

県央福祉会パステルファームワーキングセンター 2012年10月24日

 2012年10月から2021年9月の9年間に渡り、同施設の園芸ハウスにおいて、シラカシとアカガシの苗木を中心に栽培頂きました。利用者の高齢化や新型コロナウイルス感染の影響を受け、苗木の栽培を手掛けることが難しくなりました。
 高尾小仏植樹活動における育樹(除草)作業には、比較的、植樹地に近いという利点を活かして参加頂きました。

育樹(除草・剪定・補植)作業の委託

湘南国際村めぐりの森 育樹  2017年6月2日

高尾小仏育樹祭2024秋  2024年9月7日

 樹高30~50cmの2~3年生苗は、生長期で活着率が高く、苗木の価格も安いことから植樹活動に最適です。但し、2~3年程(場所により4~5年を要する場合もあります)は、雑草の影響で光合成が阻害されたり、つる性植物の被圧を受けてしまうので、定期的に育樹(除草)作業が必要となります。苗木が1.5~2mの樹高に生長して雑草に負けない状態となれば、「自然の森」の再生においては、自然淘汰に委ねてメンテナンス・フリーとなります。
 最近は、鹿や猪による獣害を受けて、苗木がダメージを被ったり、植樹地が荒らされてしまうことも珍しくありません。私達は、そのようなケーズにおいて「補植」を行い、植樹地の保全に努めています。
 また、「自然の森」と異なる人間の生活圏における公園、学校、道路側道、建物や工場周囲等における植樹地においては、治安や日照その他、人との共生の観点からの配慮が求められます。このような場合は、年に何回か定期的に除草・剪定・枝打ち、場合によっては間伐を行う等、特別な保全作業が必要となります。
 「どんぐりブラザーズ」のメンバーは、「自然の森」に加えて、公園、学校、道路側道といった人の生活圏にある植樹地や緑地についての育樹・保全作業にも励んでいます。

湘南国際村めぐりの森(B地区) 育樹作業 2013年11月9日

国道134号線沿い防潮林 育樹
2014年6月17日

 これまで、育樹作業には、次の福祉施設の皆さんに参加頂いています。
湘南の凪(えいむ)、湘南の凪(mai!えるしい)、横須賀ヘーメット、パソボラサークル、あすなろの会(みとおし)、小田原支援センター、足柄緑の会(コスモス学園)、神奈川県障害者自立支援センター(キルクももはま)、あるが(ハッピーフルーツ)、敬愛(けいあい工房)、SOWETみんなの広場、バニーフーズ(ラビー)
 また、静岡県掛川地区においては、NPO法人時ノ寿の森クラブ様の仲介で掛川芙蓉会(掛川工房つつじ/あいあい学園)、草笛の会(だいとう作業所)の皆さんに参加頂いています。
■湘南国際村めぐりの森 育樹作業

湘南国際村めぐりの森 
育樹(除草・補植) 2025年6月27日

 2009年に植樹活動がスタートした湘南国際村めぐりの森においては、育樹(除草・補植)作業を、夏季と冬季を除いて日中活動(原則、毎週金曜日)としてルーチン化し継続的に取り組んでいます。
 研進が主導し、湘南国際村に近い「湘南の凪mai!えるしい」、「湘南の凪えいむ」及び「横須賀ヘーメット」他の皆様と協働体制で作業に励んでいます。

■高尾小仏植樹活動 育樹作業

高尾小仏植樹地 育樹(除草) 2020年10月20日
 

 2017年に開始された高尾小仏植樹活動の育樹作業については、地元八王子市の「あるがハッピーフルーツ」並びに「県央福祉会パステルファーム」(相模原市)、「あすなろの会みとおし」(山梨県都留市)他の皆様と連携して実施しています。
 湘南国際村及び高尾小仏の何れも、進和学園「いのちの森づくり基金」を活用して、障害者の自立・就労支援の一環として継続しているもので、「どんぐりブラザーズ」の皆さんは、森林再生を通じた環境保全や防災面でも大きく貢献しています。

■逗子第一運動公園アダプトプログラム 育樹作業
 逗子第一運動公園の一画に、2014年10月に地元の植樹ボランティア「ほととぎす隊」の皆様が中心となり、宮脇方式で1,000本の植樹を行った場所が残されています。
 植樹から10年が経過し、外来種のトウネズミモチや隣接して植えられたキョウチクトウ等が徒長し、また、台湾リスの食害もあって自然の森の生長が妨げられていました。
 そこで、同公園が導入しているアダプトプログラム(里親制度)を適用して、私達が植樹地の育樹作業を引き受け保全して行くこととしました。2024年度から、地元の(社福)湘南の凪mai!えるしい/えいむ及び(社福)よこすか黎明会(横須賀ヘーメット)の皆さんが、「どんぐりブラザーズ」活動の一環として育樹に参加してくれています。